
第180通常国会が24日召集された。会期は6月21日までの150日間。公明党は24日午前、国会内で衆参両院議員総会を開き、山口那津男代表、井上義久幹事長は、「被災地の復興を通して、日本の国を再建していく。国民の期待に応え、『公明党ここにあり』という成果を出そう」と呼び掛けた。さらに年金と消費増税の全体像の明示を野田政権に迫るとともに、「2年余りの民主党政権の是非が問われる緊迫した国会」との認識を示し、常在戦場の構えで論戦を挑んでいくと強調した。(公明新聞より)
■山口代表
民主政権の是非問う
常在戦場で堂々の政策勝負を
いよいよ第180通常国会のスタートだ。今国会は極めて緊迫した中で進む。年末年始に見聞きした現場の声、実態を踏まえ、国民目線に立って議論していきたい。揚げ足を取ったり、言葉尻をつかまえたりではなく、その奥に潜む本質をしっかり捉えた議論が重要だ。そうでなければ国民が納得する国会にはならない。
課題は山積している。昨年末から協議の舞台を整えて議論を進めてきたが、結論を出せずにいる。例えば国家公務員の給与削減は、臨時特例的に復興財源を生み出すためであるから、早急な合意をつくるべきだ。郵政改革は民営化の趣旨に従い、ユニバーサルサービス(全国一律サービス)が維持できるよう合意を急ぐべきだ。
選挙制度の議論についても、「1票の格差」が最高裁から憲法違反だと言われている課題を克服しなければならない。投票価値のゆがみのみならず、(衆院の小選挙区比例代表)並立制は死票が多く、得票率と議席率が乖離して民意を反映していない。より民意を正しく反映する制度改革が、一日も早くなされなければならない。その結論の中で議員定数削減も実現されるべきだ。
「身を切る改革」と与党側は称し、国会議員の定数削減を言っている。しかし定数が減っても、残った議員の身が痛まないのでは、本当の身を切る改革にならない。その点で国会議員の歳費を削ることが望ましい。時限的に数字の見せかけを大きくしようというのではなく、恒久的な歳費削減で合意をつくり出したい。
来年度予算案は3年連続で税収よりも国債発行額が上回る異常な内容だ。交付国債を発行し、基礎年金(の国庫負担分)2分の1を賄う粉飾的な手法も、追及しなければならない。昨年、問責決議を受けた防衛相の後任の言動も心もとない。本人のみならず、(首相の)任命責任も問う時が来るかもしれない。
波乱含みの今国会で、最大の課題は社会保障と税の一体改革だ。年末に素案が示されたが、その中身は画竜点睛を欠くと言わざるを得ない。与党・民主党が金科玉条の如く掲げてきた年金の抜本改革とは、(年金制度の)一元化と最低保障年金を全額消費税で賄うというものであった。その消費税を議論しようというのに、抜本改革の年金財源や消費税の姿が不明確なままだ。全体像を示し、土俵を整えるべきだ。
ようやく政府・民主党から全体像を示すという声が出てきた。これまでの疑問点を全て明快にして、議論を進めるべきだ。その姿が明らかにならないまま、自分の玉を隠しておいて、協議に乗るかどうかというのは妥当ではない。自らの中心的な主張をしっかり掲げて、国会での議論を呼び掛けるのが正しいあり方だ。
民主党の2年余りの政権運営が問われる国会にもなる。マニフェストで掲げたものがほとんど実現できず、「やらない」と言ったことをやろうとしていることも、国民の不信を買うものだ。
いずれ国政の行く末の是非を国民に問う時が来るだろう。われわれは常在戦場の構えで、堂々たる論戦をしていく。
私自ら議論の先頭に立つ。真剣勝負で今国会を乗り切り、われわれの考え方も提示していこうではないか。
■井上幹事長
住宅、雇用で被災地支援
特別立法で福島の思いに応える
本日から通常国会がスタートする。山口代表を中心に、国民の声に真摯に耳を傾け、国民の期待に応え、『公明党ここにあり』という成果を出すために結束して頑張りたい。
22日に東北で随一の国際拠点港湾である仙台塩釜港の北米航路再開の記念式典に参加した。発災直後は、あまりの惨状に気が遠くなる思いだったが、ようやく復旧し、6万トン級の船が接岸して、コンテナを積み降ろしていた。感無量で「復興の槌音が少しずつ具体的に形になるのだな」という思いだった。
ただ、仮設住宅を含めて30万人以上の方がいまだに避難先で不安な生活を余儀なくされている。今年は、被災者一人一人の心の復興がなければいけない。そして生活の再建、地域の復興元年にしなければならない。それができるのが公明党のネットワーク力、チーム力だ。東北、福島などの復興を通して、日本を再建していく。
福島の皆さんは、放射能への不安の中での生活を余儀なくされている。党を挙げて福島特別立法の詰めの議論をしているが、18歳未満の医療費無料化などに引き続き取り組んでいく。
野田政権が発足して4カ月。「適材適所」と所信表明で言っていたが、すでに6閣僚が代わった。日本が岐路に立つ危機の時に、そういう内閣でいいのかが国民の率直な心配だ。きちっとただしていく。
150日間の会期だが、さまざまな課題がある。郵政や公務員給与、選挙制度の問題も、与党内の意見集約に時間がかかり、結論が出せない。
まずは与党が党内の意見集約をしなければ与野党協議は成り立たない。与野党が一致して問題解決のために努力すべきとの国民の声は当然で、われわれの意見集約の努力に与党がしっかり応えてもらいたい。
衆院の任期はすでに約2年半となり、いつ解散があってもおかしくない。夏になると来年夏の参院選挙も視野に入る。
この衆院選と参院選を勝ち抜いて、初めて私たちは党の創立50周年を迎えられると決意している。国民の期待に応え、公明党への支持を拡大する闘いをしっかりとやっていきたい。